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2019年2月20日水曜日

交渉のエキスパートが実践する「買いたい」と思わせるテクニック

買いたいと思わせるテクニック

誰かに商品を買ってもらいたい場合やサービスを利用してもらいたい場合など、人に気持ちよく動いてもらうにはどうしたら良いのでしょうか。どんなに頑張ってもなかなか物事がうまくいかない人もいれば、誰よりも成果を上げている人もいます。成果を上げる人は、心理のツボを付き、他人に良い気分になってもらい、さりげなく動かすテクニックを知っています。そのカギとなるのは、人間の意思決定のプロセスを知り、そこに介入することです。

取引は素早く決める

ここに2つの魅力的な商品があります。顧客は何ヶ月も悩み、いずれかの商品を選んだとしても満足するわけではありません。どちらか1つを選んだとたんに、もう1つの商品が以前よりもずっと魅力的に見えてくるのです。この顧客が感じている気持ちは、「選択することは失うこと」という喪失感なのです。

この気持ちを避けるためにあなたが行うことは次の通りです。

  1. 選択の段階で、相手が執着を抱いたり所有する感覚を抱くような時間を与えず、すぐに決断して貰う。
  2. 2つ以上の選択肢を検討する場合は、より良い方の選択肢に素早く導く。相手が商品に愛着を抱かないよう、他の選択肢をやめた方が良い理由を早い段階で納得させる。

経験させる

ペットショップに入り可愛い子犬を見ていると、すかさず店員が歩み寄ってきます。店員は「一匹抱っこしてみますか?」と言い、檻を開けて可愛い子犬を客に抱かせます。客は子犬を腕に抱いたとたん愛着がわき、手放したくなくなります。これは「パピードッグ・クローズ」というテクニックです。

理屈で説得しにくい相手でも、実際に商品を試して貰うことで、愛着がわいてその商品が欲しくなるのです。このような手法はすべて「パピードッグ・クローズ」なのです。

趣味・嗜好を聞き出す

人間は自分のことを理解して貰いたいもの。他人と話をするとき、もっとも気持ちいいと感じるのは、自分の好きなことを話すときではないでしょうか。相手の趣味・嗜好を聞き出し、気持ちよく話をしてもらうことで打ち解けた雰囲気を作ることができます。そうすると相手は心のガードをゆるめ、あなたの言葉が耳に届くようになります。

価値を与える

信頼関係を築くためにもっとも効果的な方法の1つが、相手に何かを与えること、しかも相手に「価値がある」と思われるものを与えることです。本当に価値があるものを与えれば、相手は同じくらい価値のあるものでお返しがしたいと思うものです。ただし見返りを求めるのではなく、本当に相手に役立ちたいと考える気持ちが大切です。

自分の欠点や弱い面を見せる

他人のあら探しをしている人は大勢います。だからこそ、自分の欠点や弱い面を見せることで正直な人だと思われます。相手に先手を打たれる前に、自分の不利な事実を持ち出すことで、より信頼できる人に見られるのです。

相手を褒める

相手の良い点や褒められる点をいつも探し、心から相手に敬意を示し賞賛する。人間は誰でも褒められたい、賞賛されたいと思っているので、ちょっとした賛辞でも効果があります。心から相手に敬意を示すことが大切です。

約束した以上のものを提供する

ナポレオン・ヒルは著書『思考は現実化する』の中で「あと”一マイル”行きなさい」というフレーズを使用しています。それは、「もう一歩努力する」とか「顧客のためにスピーディーに高品質な商品を提供する」という意味で使われています。

あと一マイルの手法を使えば、相手は望みのものを手に入れられるだけではなく、あなたと取引をすると得をすると考えます。他の人と比較し、他の選択肢よりあなたを選んでくれるのです。

具体的な情報を伝える

具体的な話をすると信憑性が高くなり、突っ込まれにくくなります。たとえば「50パーセント売上を伸ばせる」といった概算ではなく、極端なほど具体的な情報を入れる方が相手は満足します。

簡単に得られない物が欲しくなる

欲しいものの選択肢が限られていて、量的にも時間的にも制限があると、それが欲しいと思う気持ちが強くなります。在庫切れや時間切れにより入手できない可能性があることを伝えておき、失うものをはっきりさせておくと効果的です。

多数派の一員にする

人はどこかに所属することを好みます。たとえばサッカースタジアムにファンが空き缶を投げ込むと、他のファンたちも一斉に同じ行動を取ります。一人一人が自分を見失い、グループにあわせて他の人と同じように振る舞うのです。これは「思考の感染」です。

このグループへの帰属欲求をビジネスに利用します。たとえば「これは成功の証。ハイクラスでラグジュアリーな世界へようこそ」といった広告や、「たいていのお客様は黄色や白も一緒にご購入いただいています」といった営業マンの言葉などです。人は基本的にグループに帰属し、他の人と同じように振る舞いたいのです。

対比の法則

人は二者択一の選択肢を与えられると安価な方を選ぶもの。アメリカのガールスカウトで一番クッキーを売っている少女のテクニックでこのような例があります。少女はまず「三万ドル寄付して貰えませんか?」と言い、当然断られます。そして「寄付が無理ならせめてクッキーを買ってください」というのです。こうすると最初からクッキーの話をするより買って貰いやすくなります。異なる二つのものが隣り合わせに提示されると、どちらが欲しいのかを簡単に考えられるようになる、これが「対比の法則」です。

相手に何かを依頼したいときには、まず断られると分かっていることを頼み、その後に簡単なことを頼むと OK を貰いやすくなります。